「祈りをむすぶ ~正月の飾りと五節供の結び~」
第740回デザインギャラリー1953企画展 2017年12月27日~2018年1月22日 開催に寄せて 日本人にとって「結ぶ」という行為は 実用の他に慣習という意味があります。 そこには「植物」との関りも深く、 自然の中に神を見、畏敬の念をむすびに込めてきました。 本展では、日本人の生活に息づく 「五節供」のむすびと植物の関係を紐解いてゆきます。 年始を寿ぐ正月飾りのむすびと合わせて、 美しいむすびの形をご覧ください。 展覧会担当 / 小泉誠
第740回デザインギャラリー1953企画展 2017年12月27日~2018年1月22日 開催に寄せて 日本人にとって「結ぶ」という行為は 実用の他に慣習という意味があります。 そこには「植物」との関りも深く、 自然の中に神を見、畏敬の念をむすびに込めてきました。 本展では、日本人の生活に息づく 「五節供」のむすびと植物の関係を紐解いてゆきます。 年始を寿ぐ正月飾りのむすびと合わせて、 美しいむすびの形をご覧ください。 展覧会担当 / 小泉誠
2011年8月5日~8日 下関市長府毛利邸にて 五節供の一つ七夕は、日本古来の棚機津女たなばたつめと中国から伝わった星伝説、糸に針を通して裁縫の上達を祈る乞巧奠きっこうでnという行事が習合したもの。奈良時代には芋の葉の露で墨を磨り、梶の葉に和歌を書いて供えるという、優雅な行事が宮中を中心に広まりました。 また、旧暦の七夕は夏の収穫期にあたり、神に作物の実りを感謝する収穫祭の日でもありました。自然の恵みに感謝し、移りゆく季節に心を寄せて想いを形にする室礼しつらい。いつもの空間はひと時「七夕」という行事に想いをはせるハレの場となります。しかし3月に起きた東北の地震の爪痕も生々しい今、毎年の行事を…
「貝雛」と「結び」 貝に古布を重ねてつくる「貝雛かいびな」。原久美子さんの作品です。時間をかけて集めた古布に時には刺しゅうを施して古布の再生を楽しんでいらっしゃいます。形の良い蛤の入手はなかなか難しいそうです。時をかけて集まった裂や貝で生まれた貝雛は小さな三段重に収められ、お仕覆を着せて、紐にはかわいらしい結びが施されています。 私はお内裏様が手に持つ檜扇ひおうぎの結び、ひな壇に飾られる貝桶の結びを室礼として、お香を詰めた小さな結び玉で雛あられを模して貝雛に添えました。背守りの結びは松と鶴を表したもの。明治時代の結びの本を参考にしました。小さな貝雛と結びなら、いくつになっても雛祭りを楽しめそ…
2009年10月9日~10月12日 下関市長府毛利邸にて 墨象作家である坂本杏苑さんとの二人会。中学からの同級生ですがしばらくお互いの活動に触れる機会はありませんでした。大人になって共通の興味が実を結んだ思い出深い展覧会です。お母さまが昔この御屋敷に奉公されていたというご縁、この頃私は父の介護で年6ー7回東京-下関の往復生活。東京と徳山という距離を超えて二人展は実現に至りました。 結び目には神が宿るといわれますが、毛利邸には14代目当主の心が 宿っているようでした。働く人々は、ここで働くのが幸せだと言い、朝からお掃除、お花 の手入れをそれは楽しそうに行います。「門を開けま〜す」という元気な…