お節供を表す結び5点、慶事を表す結び1点、男女のご縁を表す結び1点、計7点の写真パネル
川越氷川神社 旧氷川会館に設置して頂きました。(氷川会館は建て替えになりました)
吉祥の結び
陰陽吉凶があるのも日本の結びの特徴と言われます。上から、あわび結び、四つ手あわび結び、水引の真の相生結び、五行結び、亀結び、石昌結び、あわび結び、叶結び。紅白の組紐五本どりでおめでたい結びを集めました。全ての結びは結び終わりの紐が左右に開いていて、柔らかい線が無理なく連なるように結びました。
卯槌(1月7日 人日の節供)
貝桶の結び(3月3日 上巳の節供)うろこ結び
薬玉(5月5日 端午の節供)
五色の短冊(7月7日 七夕)
陰陽五行の5色(青、赤、黄、白、黒〈紫〉)の短冊に夏の疫病を鎮める祇園祭の山車を飾る結び5種。
紫色の短冊は「総角結び」「蜷結び」、緑の短冊には「相生結び」、朱色の短冊は「八坂紋の結び」「叶結び、」黄色の短冊には「菊結び」「叶結び」、白色の短冊は「総角結び」「梅結び」を、極細の紐で施しました。短冊は京都唐長さんの紙を使っています。
菊の被綿(9月9日 重陽の節供)
求婚許婚の結び
昔、男性から女性へ求婚する際に2本の紐を「つなぎ結び」にしたものを渡すという習慣がありました。結び目が1つになって戻ってくれば承諾の意となります。中央の紅白の結び目は二人が結ばれたことを表しています。
紐は赤色は陰で女性を表し、白色は陽で男性を表します。結びは新郎新婦がこの世に生を受け、これまで過ごしてきた年月を形にしたもの。これから先に新たな結び目ができるよう紐を長く残しています。結びは「六方緒締」という結びを基本にしたもので、女性は中心が八角形で「陰数」、男性は中心が九角形で「陽数」とし、陰陽を表しました。
写真:大友洋祐