染織家築城則子氏作の小倉織を折って包みとし、結びを施した訶梨勒です。
経糸が密な小倉織のしっかりした布の特徴を活かし、生地に鋏を入れず折りと結びだけで制作しました。
折りは折形デザイン研究所オリジナルの貝包みをアレンジして頂いたもの。※使用の許可を頂いております。
紐は宇治の昇苑くみひもによる正絹の紐、お香は京都の匂い袋専門店のものを用いています。
結びは吉事の結びとされる「あわび結び」、伝統芸能の世界などで多く見られる「あげまき結び」を基本にした結びを中心に、包みを留めるための「つゆ結び(男結び)」、紐を二重にしてボリュームを出した「釈迦結び」を用いています。




”かりろく”は慶事の席に飾られる香袋で、室町幕府八代将軍・足利義政に仕えた同朋衆が記した『御飾書』に「一、かりろくとて柱飾なり」とあります。
訶梨勒とはシクンシ科の喬木の事で、その果実が薬用として有効なため”かりろく”の実を象った石製、象牙製のものを美しい白緞子、白綾の袋に入れて「邪気を祓う具」として柱の飾りとしました。
その前史としては平安朝の頃より端午の節供に邪気払いとして御簾に掛けた「薬玉」が挙げられます。香は空間を浄化するもの、結びは護符や魔除けの意味を持ち、古くから香袋に様々な美しい結びを施して邪気除けとしたものが見られます。