「冬至の花結び」 2016年11月22日(火)19時から 東方学会本館三階33の2 温室にて
TERRAIN VAGUE(テラン・ヴァーグ)今年最後のワークショップです。
平安時代から使われている「花結び」という言葉に、どこか王朝時代のお姫様たちの手遊みという香りがぬぐえず、そこに留まらないよう「結び」という言葉を使ってきました。しかし毎回塚田さんから植物のお話しをうかがって、私自身も「ハナ」という言葉を考えるようになりました。「生命力の象徴」としての花への思いは世界中で表現され、日本語の音「ハナ」は「端・鼻」など様々あり、神さまの依り代として使われてきたことばであることを知りました。
雅な世界であっても災害は容赦なく訪れ、祈りを象る花結びはもっと切実なものだったのかもしれません。新嘗祭前日の鎮魂祭でも結びは魂を扱う儀礼で登場し、舞姫たちはヒカゲノカズラを表す美しい結びを髪飾りとして登場します。新嘗祭は旧暦では冬至の頃に当たります。闇から光へと向かう冬至。そして新しい年を迎えるこの季節を結びと産霊の季節ととらえ、結びと花にまつわるお話を、今年最後となるテラン・ヴァーグで いたします。